ゆかいなドジョウすくいの踊りで知られる安木の里は、
中海の南岸に広がっています。その一角に、足立美術館といって、
古い日本画や絵本の原画を集めた、美術館があります。
そこはまた、素晴らしい日本庭園を併設していて、これが桂離宮と並んで、
日本一美しい庭園だと、評判になっています。
あひるたちは、この庭園を見につれていかれました。

美術館の建物は、のんびりと横たわった里山のふもとにたっていました。
玄関を通り抜けると、建物の中は回廊式になっていて、
いろいろな角度から、庭園を眺められるようになっています。
壁の一部を額縁の形にくりぬいて、そこから庭園を覗き見する
工夫がしてあるところもあります。アイデアが奇抜なので、
おもわず立ち止まってしまうのです。

シズちゃんあひるは、この旅行の間中、ずっと杖をひいていたのですが、
だんだん疲れがたまってきて、足が痛くなってきました。
夏の始めの頃、足首を骨折して、まだ完全に治っていないのだそうです。
そこで見学を切り上げ、えかきあひると一緒に、喫茶店に入って
休憩することにしました。他のあひるたちも先に来ていて、
お茶を飲んだりしています。

この絵は、喫茶店の中の様子をスケッチしたものです。
ここでも、額縁のような窓を通して、庭園を見られるようになっているのが、
よくわかりますね。庭園の背後の里山までが、借景として一役果たしています。

この美術館を作った足立なにがしという人は、
行商人から身を起こして財産をなした人だそうですが、
生涯の趣味として収集した美術品を、ただ秘蔵するだけでは物足りなく思い、
それらを公開するために、この美術館を作ったそうです。
それもふつうの美術館ではなく、このような庭園をあわせ作ったのでした。
中に飾ってある美術品はさておき、
庭園がこの美術館の最高傑作になったようです。

えかきあひるは、お土産に、可愛らしい絵本の画集を買い求めました。






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