あひるの絵本
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津和野:あひるたちの日本旅行中国地方篇



旅の最後に訪れた津和野の町は,石見の山々に囲まれた、
盆地の中の城下町です。人口がわずか六千人の小さな町ですが、
哲学者の西周や、文豪の森鴎外を生んだことで知られています。
絵本作家の安野光雅も、この町で生まれました。

バスが町に着くと、沙羅の木というところにとまり、
ちょんまげをつけたおじさんが現れて、あひるたちを案内してくれました。

殿町というところを歩きながら、おじさんはいろいろ、面白いことを教えてくれます。山の中にすむ津和野の人々は、伝統をとても大事にして、
古いものを、いつまでも残します。だから、町中が昔の家並みのまま残っていて、
ここを訪れた人は、タイムマシンで昔の世界に戻ったような、気持ちになります。

役場も、昔の家老さんの家をそのままつかっていて、
中に働く職員のみなさんは、ちょんまげ頭に、かみしも姿で働いているそうです。
あひるたちは、説明が面白いので、クワッククワックと笑いました。 
また、殿町の通り沿いには堀割があって、そこに多くの鯉が泳いでいます。
鯉は、堀割の先の川の中にも泳いでいて、その数を合わせると、
人間の十倍もいるそうです。ですから、津和野は鯉の町でもあるのです。
町の人たちと同じように、鯉もお人好しなので、いたずら小僧たちに、
簡単につられてしまうそうです。それで、町の人たちは、
仲間の鯉をいじめた者には、思い刑罰を課すそうです。







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