あひるの絵本 |
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宍道湖:あひるたちの日本旅行山陰篇 |
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玉造温泉のすぐ北側に、宍道湖が広がっています。 玉湯川は、この湖に流れ込んでいるのです。 この湖は、オオクニヌシノミコトが国引きをなさったとき、付け加わった土地と、 もとからあった土地との間に生じた水たまりです。いちばん西のはずれには、 斐伊川という大きな川が流れ込み、東のはずれは、 狭い水路を通じて、中海につながっています。 斐伊川の流れているあたりは、スサノオノミコトが、高天原を追放されて、 最初に天下ってきたところです。ミコトは、そこでクシナダヒメの家族と出会われ、 その困っている様子をお聞きになって、ヤマタノオロチを退治されたのでしたね。 斐伊川は、流域から細かい砂を集めて、宍道湖に運んでくるので、 長い間に、湖の底に砂がたまり、だんだん浅くなってきたそうです。 そのため、最近では、名物の蜆も育ちづらくなってきたといいます。 えかきあひるは、湖のほとりにたって、のんびりとした景色を眺めました。 足元の水際には、蜆の貝殻が無数に積もり重なっています。 また、岸辺の砂地には、枯れた葦の葉が風になびいています。 オオクニヌシの時代、この国は、アシハラノトヨツクニと呼ばれていました。 葦の生える豊かな国という意味でしょう。この眺めは、そんなことばの響きを、 実感させてくれるとは思いませんか。 えかきあひるが湖をスケッチしている間、他のあひるたちは、 お隣の土産屋さんで、メノウ細工にみとれていました。 シズちゃんあひるは、勾玉の首飾りが似合うかどうか、首にかざして、 ためしてみましたが、なんだかまがまがしくて、現代あひるのセンスに、 合わないような気がしました。オオさんあひるは、宍道湖で取れた蜆の佃煮を、 奥さんへのお土産に、一袋買うことにしました。 |
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