あひるの絵本 |
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三朝温泉:あひるたちの日本旅行山陰篇 |
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二日目の夜は、三朝温泉に泊まりました。伯耆の山の中にある温泉場です。 なんでも、大昔に、命を助けられた白狼が、恩返しに、 出湯のありかを教えてくれたのが、始まりだとされています。 ここは、吉備の国に近いので、桃太郎の伝説が形を変えて残っています。 ガイドさんによると、この地方の桃太郎のお話は、 こんなふうになっているそうです。 「むかしむかし、おじいさんとおばあさんがおりました。 おじいさんは山に芝刈りに、おばあさんは川に洗濯にゆきます。 すると川上から大きな桃がひとつ流れてきました。 おばあさんは家に帰ると、その桃を二つに割って、半分をたべました。 すると見る見る昔の姿に若返ったのです。 おばあさんは、おじいさんに残りの半分を食べさせました。 おじいさんも、昔のようにたくましい姿に若返ったので、 ふたりは喜んで抱き合いました。 その結果桃太郎が生まれてきたのです。」 この地方の人々は、吉備の国の人々より、ユーモアがあったようですね。 旅館の露天風呂につかったあと、えかきあひるは、温泉街を散歩してみました。 ここは、昨日泊まった玉造温泉に比べて、湯の街らしい雰囲気があります。 真ん中を川が流れていて、そこにかかる橋の袂から、 温泉が湧き出しているので、人々は河原で着ているものを脱いで、 星を眺めながら温泉につかれるそうです。 えかきあひるも、河原に下りてみました。すると、たそがれの中に、 だれかが温泉につかっているのが見えます。近づいてみると、 こぐまさんの一行でした。こぐまは、ひたいに日の丸の鉢巻をしめています。 犬、サル、雉がいっしょにいます。どうやら、桃太郎みたいですね。 その夜も、六羽のあひるたちの宴会は盛り上がりました。 大きなカニをひとりにひとつずつ食べながら、桃太郎の噂話をしたのです。 |
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