あひるの絵本
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内子宿:あひるたちの日本旅行四国篇



内子という町は、古い街並が残っているところです。
山間の宿場街で、江戸時代から明治にかけて、
木蝋と和紙の生産で大いに栄えたそうです。
作家の大江健三郎さんも、この町で生まれ、
時代がかった町の風景を眺めたり、付近の山林を徘徊しながら、
少年時代を過ごしたのでした。

いまになお、昔のままのたたづまいを残し、狭い道をはさんで、
古い商家が立ち並んでいます。それらの古い家を見ると、
美しい漆喰の壁やなまこ壁、紅殻格子や虫籠窓など、
なつかしいつくりの家が多く見られます。

木の細工を売る店、織物を売る店、小道具を売る店と、
店の種類は様々ですが、みな大昔からえんえんと、
家業を続けてきたといいます。

おみやげの中でも、ろうそくが一番買い得ですよと、
ガイドさんがおしえてくれました。 ここのろうそくは、
はぜの木の樹脂を固めて、ていねいに作るので、
値段はチョッピリ高いけれども、火のもちがよいので評判がよく、
四国じゅうから、人が買いにくるのだそうです。

えかきあひるは、この話を聞いて、一本買うことにしました。
ただし、火を灯すことが目的ではありません。
絵に色を塗る際、白地を残すためのマスキング用に使うつもりなのです。
蝋燭の蝋は、水をはじくので、蝋燭で擦った部分に色がつきません。
そこだけ白く浮かび出るのです。







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