壺齋散人の旅
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山陽紀行


余嘗て薇芸両陽に遊びしことはあれどその中間なる尾道には未だ嘗て足を踏み入れしことなし。志賀直哉の小説やら二三の映画を通じて、その風光明媚なることを知れるのみ。この度自らの目をもてその風景の美しきさまを堪能せんと思ひ、共に旅せんやと旧友英生に声をかけしところ、子もまた尾道に遊びたしとかねて思ひ定めをりしなりとて、大いなる賛同を得られしかば、水無月の初めの八日といふ日に、ともに旅装に身を包み、東都を発して西国に向かふこととはなりたり。



山陽紀行(その一):福山・鞆の浦
山陽紀行(その二):尾道の旅館魚信
山陽紀行(その三):尾道市街
山陽紀行(その四):浄土寺
山陽紀行(その五):しまなみ海道







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